リビングに入ると、裕太と裕太の両親がいた。
裕太のお母さんは、何度も謝っている。
裕太のお父さんは、肩を震わせて泣いている。
裕太は、叩かれたのか頬が赤くなっている。


「こんばんわ……」


私が声をかけると、裕太が顔を上げた。
何か言いたそうにしていたが、話さなかった。
というより、怖くて何も話せなかった。
もしかしたら、堕ろせって言われるかもしれない。
それが、それだけが本当に怖かった。
私は、黙って裕太たちの前に腰を下ろした。