部屋に戻ると裕太は、くつろいでいた。
何か…本のようなものを見ている。
それは、本棚にあった私のアルバム。
生まれたときから今までの私の写真たち。
お父さんやお母さんとの思い出の一冊。


「小さい時の葉月って可愛いなー」


「ありがとう…」


私の方へは向かないで、声をかけてくる。
半年前なら素直に喜べる言葉だっただろう。
でも、今は色々ありすぎて素直に喜べない。


お茶をテーブルの上に置くと座った。
裕太も寝転がった状態から起き上がり座る。
そして、私は言わなければならない事を口にした。


「裕太……私、妊娠してるの……」