お母さんが私の代わりに話を聞いてくれた。
泣くのをこらえていたのか、涙声だった。
私は、ただ呆然とその場に座っていた。
自分でも訳が分からなくなっていたのだ。

妊娠の事、中絶の事、そして、相手の――裕太の事。

すべてがごちゃごちゃになってどうしようもない。
ただ、口から出る言葉は、親への謝罪だった。