赤の基調の布に淑やかに散りばめられた花の紋の浴衣を着こなす彼女。


それから覗く、白く柔い肌。



月光に照る、濡れたような黒髪は綺麗に結わえられ、

以前、自分があげた簪をさしていた。




人形のような愛らしい顔が、小さくはにかむ。




愛おしさで思わず抱きしめた。



あまりにも華奢で、儚い彼女。


もう、二度と離したくない。




また逢えたね

また逢えたな





あぁ神様、どうか、今だけ

時間を止めて下さい。