「だってお前さあ、名前“聖夜”じゃん?」 「…は?」 それだけの理由? 意味分かんねーし、こいつ。 「それにクリスマスって、美亜ちゃんの誕生日じゃん」 平気で“美亜ちゃん”とか言うこいつに、鳥肌がたつ。 それに、美亜の誕生日だから何だってんだよ。 俺には関係ねぇじゃん。 「別に、美亜の誕生日は関係ねぇだろ」 「んー。あるんじゃない、今年は」 「は?」 さっきからカズがわけ分かんねぇ。 何か知ってるような口ぶり。 聞こうにも聞けなくて。 そしてすぐにクリスマスがやってきた。