藍樹side

今日から夏海と同じがっこうにいけるんだ!

あいつはどんな顔するかな?

驚く、だろうな。

ま、あと1年の命精一杯楽しみますかー!

そして教室に入っていく。
自己紹介を終えて夏海を探していた。

すると女子の集団の中に夏海を見つけたのだ!

『あー、いた。夏海!やっと会えたな。』

『あ、藍ちゃん?今日来るって言ってなかったじゃん』

ほらやっぱ驚いた。

『あー、悪りぃ。夏海驚かせようと思って黙ってた。』

そしたら、夏海が女子の集団に連れて行かれた。

なんか、話をしてるみたいだ。

よし、俺も近づいてみっか。

『んー?みんなで何話してんの?』
と聞いてみた。

そしたら、夏海が

『藍樹〜。あんた、体の方は大丈夫なの?体弱いんだから』

と聞いてきた。

藍ちゃんって呼ぶのと藍樹って呼ぶタイミングどう違うんだろ〜。

未だにそれは分からない。
夏海が心配してくれるとつい嬉しくなって
こう答えてしまった。

『大丈夫だからここに居るんだろ〜。』って。

夏海が心配してる姿、夏海が笑ってる姿、夏海が泣いている姿。

俺はあと何回見れるのかな?

ってそんなこと考えていたら、言ったそばから夏海が泣き出した。

『良かったね〜。藍樹がいなくなったら嫌なんだからねっ!もう一人にはさせないんだからっ!』

夏海はやっぱ可愛い。

夏海のことこんなに好きなのに神様はなんで残酷な運命与えんだよ。

でも、俺がいる間は出来るだけ夏海の側に俺がいるんだ。

例え残酷すぎて俺が限界に達したとしてもな。


いつまでも泣いてる夏海を見ていたいけど、みんないるしな。


『お、おい夏海。みんなが見てるだろ?分かったから。』

しょうがなく夏海を慰めた。

おい夏海。泣くのはこの一回だけにしておけよ?この先俺に大変なことが起きたとしても...な

なんてことを思いながら。


そしたらクラスのみんなが俺を引っ張る。
夏海の友達の夏川も俺を掴んだ。

なんか女子二人で話をしているのだか、全く耳に入って来ない。

だってこんなこと初めてだし。

頭がパニックだ。

でもそんな中この言葉だけが聞こえた。

『分かったー。いってらっしゃーぃ。』って言葉が。

え?え?

『お、おい夏海。この薄情もん〜!』

そして俺の日常1日目が過ぎていく。