間もなくして料理が運ばれてきた。
テーブルに並んだ料理はさっきメニューで見た通り、とってもお洒落で美味しそう。
私は料理を見るとたちまち笑顔になった。
「じゃあ食べよっか」
裕紀先輩がそう言うと、私は笑顔で頷く。
「「いただきますっ!」」
そう言って私達は料理を食べ始めた。
まず、私はムースをひとくち口にした。
すると、口に入れた瞬間に広がる甘いハチミツの香り。
『美味しい〜〜!』
あまりの美味しさに私は目を細めた。
すると、裕紀先輩は自分のほうに置いてあったパンケーキがのったお皿を私に差し出し、こう言った。
「こっちもどうぞ」
…なんだか餌付けされてる気分だ。
だけど、パンケーキも食べたかった私はありがたくお皿を受け取った。
そうして食べたパンケーキはハチミツはもちろん、パンケーキの生地もふわふわで美味しかった。
料理を食べている途中、私は裕紀先輩にふと気になったことを聞いてみた。
「裕紀先輩って今お仕事何されてるんですか?」
すると、裕紀先輩はこう答えた。
「普通にサラリーマンやってるよ。あと少年野球のコーチやってる」
「…!野球続けてるんですね!!」
私は目を輝かせて言った。
たしか中学の頃、裕紀先輩は「一生野球を続けていきたい」と言っていた。
それを有言実行してるんだ…!
「続けてるといってもまあ、コーチだけどね」
照れたように言う裕紀先輩。
「それでもすごいです!!」
私はそう言って裕紀先輩に尊敬の眼差しを向けた。
すると、今度は裕紀先輩が私に質問をする。
「梅ちゃんは今何してんの?」
その質問に私はこう答える。
「つい最近働き始めたばかりなんですけど、芸能マネージャーやってます。…裕紀先輩に向いてるよって言われたことがきっかけで目指した職業なんですよ」
すると、裕紀先輩は驚いた顔をしたかと思うと、すぐに優しい笑みを浮かべ、こう言った。
「梅ちゃんだってすごいじゃん」
私は首を左右に振る。
「すごくないですよ。…その…、失敗ばかりだし…」
さすがに「担当のタレントさんに恋をしてしまった」とは言えず、「失敗」という表現を使って言葉を濁す私。
そんな私を見て裕紀先輩がこう言った。
「失敗って?」
…一番聞いてほしくないことを聞かれてしまった。
返事に困った私は質問に質問を返す。
「あの…、出会ってすぐに恋に落ちるのっておかしいですか…?」
「………」
黙り込む裕紀先輩。
私はハッとした。
私ったらなんて恥ずかしい質問をしてしまったんだろう。
私は慌ててこう言った。
「あはは…っ!おかしいに決まってますよね。すみません変な質も…」
「おかしくないよ」
“変な質問して”という私の言葉を遮る裕紀先輩の声。
…え?裕紀先輩、今おかしくないって言った?
驚く私に裕紀先輩はこう続けた。
「実際、俺もそうだったしね。中学3年の春、新しく入ってきた野球部のマネージャーに出会ってすぐ恋に落ちた」
「………」
それを聞いて、今度は私が黙り込む。
裕紀先輩はさらにこう続ける。
「その子が入ってくるまでの野球部のマネージャーってみんなやる気なかったんだ。部活中に堂々とケータイいじったりするし。でもその子は違かった。自分の仕事に責任を持って、一生懸命頑張ってた。そんな姿を見て、すぐに好きになったよ」
私は言葉が出なかった。
裕紀先輩の言う“その子”がなんとなく分かるから…。
そんな私を見た裕紀先輩はニコッと笑ってこう言った。
「自分のことだって分かった?梅ちゃん」
「……!!!」
それは思いもよらない突然の告白だった。
テーブルに並んだ料理はさっきメニューで見た通り、とってもお洒落で美味しそう。
私は料理を見るとたちまち笑顔になった。
「じゃあ食べよっか」
裕紀先輩がそう言うと、私は笑顔で頷く。
「「いただきますっ!」」
そう言って私達は料理を食べ始めた。
まず、私はムースをひとくち口にした。
すると、口に入れた瞬間に広がる甘いハチミツの香り。
『美味しい〜〜!』
あまりの美味しさに私は目を細めた。
すると、裕紀先輩は自分のほうに置いてあったパンケーキがのったお皿を私に差し出し、こう言った。
「こっちもどうぞ」
…なんだか餌付けされてる気分だ。
だけど、パンケーキも食べたかった私はありがたくお皿を受け取った。
そうして食べたパンケーキはハチミツはもちろん、パンケーキの生地もふわふわで美味しかった。
料理を食べている途中、私は裕紀先輩にふと気になったことを聞いてみた。
「裕紀先輩って今お仕事何されてるんですか?」
すると、裕紀先輩はこう答えた。
「普通にサラリーマンやってるよ。あと少年野球のコーチやってる」
「…!野球続けてるんですね!!」
私は目を輝かせて言った。
たしか中学の頃、裕紀先輩は「一生野球を続けていきたい」と言っていた。
それを有言実行してるんだ…!
「続けてるといってもまあ、コーチだけどね」
照れたように言う裕紀先輩。
「それでもすごいです!!」
私はそう言って裕紀先輩に尊敬の眼差しを向けた。
すると、今度は裕紀先輩が私に質問をする。
「梅ちゃんは今何してんの?」
その質問に私はこう答える。
「つい最近働き始めたばかりなんですけど、芸能マネージャーやってます。…裕紀先輩に向いてるよって言われたことがきっかけで目指した職業なんですよ」
すると、裕紀先輩は驚いた顔をしたかと思うと、すぐに優しい笑みを浮かべ、こう言った。
「梅ちゃんだってすごいじゃん」
私は首を左右に振る。
「すごくないですよ。…その…、失敗ばかりだし…」
さすがに「担当のタレントさんに恋をしてしまった」とは言えず、「失敗」という表現を使って言葉を濁す私。
そんな私を見て裕紀先輩がこう言った。
「失敗って?」
…一番聞いてほしくないことを聞かれてしまった。
返事に困った私は質問に質問を返す。
「あの…、出会ってすぐに恋に落ちるのっておかしいですか…?」
「………」
黙り込む裕紀先輩。
私はハッとした。
私ったらなんて恥ずかしい質問をしてしまったんだろう。
私は慌ててこう言った。
「あはは…っ!おかしいに決まってますよね。すみません変な質も…」
「おかしくないよ」
“変な質問して”という私の言葉を遮る裕紀先輩の声。
…え?裕紀先輩、今おかしくないって言った?
驚く私に裕紀先輩はこう続けた。
「実際、俺もそうだったしね。中学3年の春、新しく入ってきた野球部のマネージャーに出会ってすぐ恋に落ちた」
「………」
それを聞いて、今度は私が黙り込む。
裕紀先輩はさらにこう続ける。
「その子が入ってくるまでの野球部のマネージャーってみんなやる気なかったんだ。部活中に堂々とケータイいじったりするし。でもその子は違かった。自分の仕事に責任を持って、一生懸命頑張ってた。そんな姿を見て、すぐに好きになったよ」
私は言葉が出なかった。
裕紀先輩の言う“その子”がなんとなく分かるから…。
そんな私を見た裕紀先輩はニコッと笑ってこう言った。
「自分のことだって分かった?梅ちゃん」
「……!!!」
それは思いもよらない突然の告白だった。
