「いや…楽しめ」

ロバートはうつむいたままそういうとまた縮こまって震えていた。


「…じゃあそろそろ帰ります。
エドワード王子、本当に光栄なパーティーでした。今後もよろしくお願いします」



マリアは手短に挨拶を終えると、リスのようなロバートを抱えて城から出て行った。



テラスに一人、エドワードは残されてしまった。





「やっぱりあの2人…できてるんじゃないの?」


ニヤッと笑ってみたが、すすったコーヒーはやけに苦くて胸がもやもやした。



「できてんのかなーーー…」



エドワード王子の恋心は、まだ誰にも伝わっていないのかもしれない。