ダイアナが入場してきた。
相手は執事のフリンだ。
フリンがダイアナの手を取りながら、
2人はゆっくりと中央のステージへ進む。
視線は360度からうけてしまう、
何もかも丸見えの円形ステージ。
「ダイアナ様」
「なに?」
言いながら、2人は手を組みポーズを整えた。
「他人の執事には負けませんから」
「えっ?」
フリンはそう言うと、一歩を踏み出した。
ダイアナも合わせて踏み出す。
どういう意味?
単に、他のペアに負けないという意思表示なのか、
「ダイアナ様は誰にも渡しません」
ダイアナに顔は見えなかったが、
それは酷く甘い言葉のように聞こえた。
鳥肌が立って、立てなくなりそうな。
このステージの真ん中で動けなくなりそうになった。
フリンは笑顔のまま、優雅なダンスを見せているが、その言葉からはっきりと言いたいことが分かった。



