「本当か?お前は本当にマリアに恋してるのか?」
ロバートは詰め寄る。
「えっと…だからそれは…」
「お前は女子というものに出会って、
恋に堕ちたと錯覚してるだけかもしれない。仲良くなった女子がたまたまマリアだっただけで、もし他の女子と仲良くなっていたら、そっちと結婚したいと思ったかもしれない。それは分かるか?」
「あぁ…俺は恋愛経験がないから、
その可能性はある。」
「マリアはそれを理解してたからお前のプロポーズを断ったんだ。お前の愛が本物じゃない可能性が高いってことが。」
「なるほどな。」
「そもそも、本当に結婚願望はあるのか」
ロバートは真顔で痛いところを突いてくる。
エドワードは一息ついて一気に叫んだ。
「実は…結婚なんかしたくない!」
ロバートはただうなづいている。
「俺は王子って地位も役職もいらない。
金もいらない。ただ、」
エドワードは黙り込んだ。
「何だ」
「建築家になりたい」
エドワードは拳を握りしめた。