「おはよう、昨日はよく寝れた?」
「はい、少し寝つきが良くなかったですけど」
保健室の先生が優しく部屋に入れてくれる。
毎日のあいさつのようにこの質問がくる。睡眠が1番大事なのよ、と言われるが、夜は眠りたくない。眠ったらいつの間にか朝が来て、学校に行かなければなくなるからだ。それなら、起きていて長い夜を過ごしたほうが気持ちは楽だ。眠ろうとするほど明日のことを考えてしまって、眠れても夜の2時か3時くらいになってしまう。保健室に行くだけでも嫌だと思う時があり、そんな時は実際に体調不良だと言って休んでしまうこともある。母親が泣くことは少なくなった。
呆れられたのかもしれない。
もうこの子は学校に行く気がない、さぼり癖がもう治らない、と認識されてしまっているのかもしれない。
実際に、保健室にすら行きたくないというのはさぼりでもあった。
しかし、保健室にいるのは退屈で、退屈な時間を過ごすためにわざわざ登校するのもばからしく感じたり面倒になったりしていた。
さぼりと認めるのは嫌だった。
原因はいじめなんだから。
私のせいじゃない。
授業を受けなくてラッキーだ、
と思ったことも少しはあるけどそれもほんの少しだし。
テストはきちんと受けて、順位は下がったがそこまで悪くない。
何か悪いことしたわけじゃない。
いじめが嫌になって休むようになっただけだ。保健室登校はさぼりじゃない。
ダイアナはそう言い聞かせることが多くなった。



