俺のペットはプリンセス〜プリンセス・マリアと王子のキス〜



ハーモニーも作れていたし、
息もあってたと思うよ」


エドワードは褒めてくれた。

「ただ、インパクトがない!」

「え!」

マリアは突然の指摘に驚いた。


「2人とも上手いし、歌も実力を発揮してて十分。トップクラスではあると思うよ。でも、何か足りない感じがする。
今回の選抜では前回の選抜の上位10組が出場するけど、その中で選ばれかというと難しいと思う」


要するに、これだ!という心を打つものがない。ただ上手い。それだけ。

「それは俺も弱点としてあると思ってた。だが、特に解決策も見つからなかった。」

ロバートはそのことに気づいていたらしく、続けて言った。

「歌のオーディションは、実力は必要だが、それはあって当然だ。
その中で1人選ぼうとした時、実力が同じくらいだとしたら、何を基準に選ぶと思う?」

マリアに質問が飛んだ。
マリアは歌のオーディションなど見たことも参加したこともなく、全く見当がつかなかった。

歌手は、実力があって当然。
むしろ、実力が多少足りないとしても、CDなどを何枚も作成していくうちに養成されていくので問題はない。

では何が決め手になるのか?

マリアは口籠り、首を振った。

ロバートはそれを見ると、腕を組んでため息まじりに
答えを言った。

「個性」


個性。
歌声でも、歌手本人の性格でも、
ファッションでも。

歌が上手い奴なんて五万といるし、もし実力だけで歌手になれるのなら誰でもスターになる。

しかし、何故皆がスターになれないのかといえば、個性がないからだ。

美しい見た目、独特のファッション
など、歌声に限らず個性があればスターになれる。


「私が個性を出すにはどうしたら良いんでしょうか…」

「そうだなぁ、マリアは可愛いけど、
普通の女の子だしなぁ。」

エドワードの言葉には少し傷つく。
でも事実だ。