「ねぇ、ロバートって俺に冷たすぎじゃね?」

「そうてすか?」

子供がふてくされたようなその言い分にはなにやら理由もあるようで。

「襟首つまみ上げられたり、
お前は王子の意識が足りない!とか
プロポーズしてんじゃねぇ!とか」

指摘の内容はあっているが、
確かに扱い方としてほもう少し丁寧な方がいいかもしれない。

「多分、ロバートさんにとっては、
私たちはペットなんですよ」

「ペット?」

エドワードは首を傾げた。

「ロバートさんって動物とかペット大好きなんですよ、あぁ見えて。」

「まじか、気持ち悪りぃな」

「で、私の事も犬としてって言ったら変ですけど、犬みたいな感覚で可愛がってもらう時も…ありますし」

頭にポンと手を置いて、
よくやった、と褒めてくれる。
最大級のご褒美。

できればエドワードには知って欲しくないことだ。


「そうなんだー、じゃあ俺も多少扱いが雑でも褒美がもらえたりするのかもな」


「そうですよ!」


マリアはポジティブなエドワードに救われた。

ペット扱いなんて、と怒られたらどうしようとも考えたが、のほほんとした笑顔で歩いているエドワードからそういった苦情が来ることは考えにくかった。