「偽エドワード君、俺をマリアの執事にしてくれない?」
「はぁ?」
ロバートは気の抜けた返事をしたが、
無礼だったか、など考える暇もなく
エドワードは続ける。
「俺が君になって、抜き打ちでマリアや他の生徒をテストさせてもらう。そういう口実でどうかな?」
「はぁ…ご命令とあらば」
「決まり!」
エドワードはやんちゃな笑顔を見せると
マリアの手を取った。
「よろしく、フィアンセ」
「ふぃ、フィアンセ!?」
「だってそうだろ?君は未来の僕のお嫁さんなんだからさ」
「た、確かにそうですが」
気が早すぎないだろうか?
「きゃーーー!!」
廊下の向こう側から女子の大群が来た。
オックウード女学校の生徒、いや、
エドワードオタクである。
エドワードをアイドルのように愛し、
いつか自分が花嫁になると信じてやまない羊たち。
今、ロバートはエドワードになっている。
「やべ…これはやばい!」
ロバートはすごい速さで逃げ、マリアとエドワードは教室の隅で隠れていた。



