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「ジャッキー!」

マリアは目を覚ました。

今は朝の6時。



昨日は泣き疲れて、
ベッドに倒れて眠った。

まだ1時間ある…寝よう。

「ジャッキー!」


ロバートさんの声だ!
どうしたんだろう、こんな朝に…

昨日はもう部屋には戻らなかったみたいだけど…


ロバートさんが心配になり、
ジャッキーを呼ぶ声を追って外へ出た。


「ジャッキー!」

また叫んでいる。

…もしかしていなくなった?


「大変!」

マリアはパジャマのまま寮の外へ向かった。


「どうしたんですか、ジャッキー」

「昨日の夜からいねぇんだよ」

「昨日の夜!?」

それは、わたしが執事部屋に忍び込む前にいなくなったということか。


「どこ行ったんだ…」

「学校かもしれません」

「そうだな」

ロバートは学校にすぐさま行こうとしたが、パジャマのマリアをつまみあげて
身支度させてから、学校に向かった。



「全く…パジャマで出てくんな!
仮にもお嬢様なんだ」

「仮にもって!」


そんな言い合いをしてると学校に着いた。

「わんっ!わんっ!」



何処かから鳴き声が聞こえる。


「ここにいる!」

ロバートさんは走り出し、私もあとに続いた。