チャリパイ10~産業スパイにご用心~


(なんだよ…面倒臭ぇな…)


すっかり“店仕舞いモード”になっていた金太郎は、億劫そうにてぃーだから千円札を受け取るとやる気なさそうに網を手渡した。


「ハイ…頑張ってね、
ネーチャン!」


先程と違って、ギャラリーは半分に減り…しかも、誰もてぃーだが金魚をすくえるなどとは思ってはいない。


水槽の中には、今だにあの四天王が健在なのである。


てぃーだの実力を知っている祭親子やシチロー達でさえ、心配そうな顔でてぃーだの様子を見守っていた。


そんな祭親子の方を振り返り、てぃーだは宣言する。


「二人共よく見ていて!アタシがあなた達の
リベンジ、しっかりと成し遂げてみせるわ!」