「次は私の番だ!」 娘のあゆみは9匹で満足していたが、祭は是が非でも20匹の金魚をすくいたいと思っていた。 あれだけ苦しい特訓に耐えて来たのである… 祭は、今の自分であればそれが不可能では無いという自信があった。 「さあ!リベンジだっ!」 真剣な表情で水槽の金魚を睨みつけ、網を構える祭。 その姿を見た、金魚すくい一筋四十数年の金造は、その実力をひと目で見抜いた。 「この男…できる!!」 .