祭 大輔(まつり だいすけ)35歳……


東京の私立大学を卒業後、花神王子製紙に入社する。


会社では無類の祭好きな男として有名で、毎年祭の時期になると早退、欠勤を繰り返し、その悪い癖が災いして所属していた開発部を追い出され、現在はリサイクル資源課勤務である。


それから、彼には一人娘の“あゆみ”という6才の娘がいて、目に入れても痛くない程に溺愛している。


目下のところ産業スパイの最有力容疑者である。