黒い日傘をさした女

俺はワイシャツにネクタイをして銀座に向かった。


待ち合わせの○○ービルのロビーに行くと由美子はソファに座っていた。


俺は急いで由美子の元へ走った。



「ごめん、待った?」


と俺は聞いた。



「うーんと1時間位ここにいる」


と由美子は笑顔で答えた。


「1時間?」


「うん」


俺は嫌な気分になった。


「もしかして、たまたま俺を捕まえた訳?」


と由美子を睨んだ。



「ごめんねぇ。ドタキャンされちゃって。


 もう予約してあったから電話しちゃった」


と言って由美子は舌を出した。



俺はかなりムッときたが


「あ、そう」


と素っ気なく答えた。



由美子は俺の腕に自分の腕を絡ませて


「行きましょう?」


と甘い声を出した。




(ほんっと、ズルい女)


と俺は思った。