黒い日傘をさした女

炎天下の中、昼間からカーテンを閉め切ってクーラーのガンガンきいた部屋。


聞こえてくるのは男女の喘ぎ声とベッドの軋む音。



「・・ん、あ、ああ!」


と奈緒子が爪を立てれば俺は深く奥へと入る。


そして律動。


ギシギシうるさいベッドのスプリングの音と奈緒子の声。


今奈緒子を抱きながら俺の頭の中に由美子がいる。


激しく動けば動くほど高鳴る奈緒子の啼き声と自分の呼吸の音。



頂点に達しようとした時浮かんだのは”赤”の由美子の顔。




「あああ!」


と奈緒子は叫んで大人しくなった。


俺は放心したように奈緒子を見下ろして現実に戻った。



優しく奈緒子を腕の中におさめながら目を閉じて思った。



(これが由美子だったら)