黒い日傘をさした女

「え?寝るの?」


と由美子の素っ頓狂な声が聞こえた。



「酔ったから、眠い」



と素気なく答えた。



由美子はどんな顔をしているのか。



想像もつかない。




俺はもしかしたらたった一度のチャンスを棒に振ったのかもしれない。



(でも)



と俺は一か八かの勝負に出る事にした。



(この女を追いかけさせたい)


(今まで逢ったどの男より特別な存在になりたい)



そんな事を思いながら目を閉じた。



俺はじっとしていたが由美子も動く気配がない。



もし、由美子から誘惑してきたら。



それを振り払えるか・・自信などなかった。