黒い日傘をさした女

腕時計を見ると3時45分だった。



「そろそろだね」


と俺は言った。


「うん。これ飲んだら行きましょ?」


と由美子は俺を見た。


キラキラ輝いている。



「その男、なんて言うの?」


俺は軽い嫉妬を覚えながら聞いた。



「隼人(はやと)大学2年生だって」


と由美子は嬉しそうに答えた。



「ふうん・・」


俺は煙草を消して伝票を持とうとした。


するとヒラリと由美子が取ってしまった。



「今日は私が奢るって言ったでしょ?」


とニッコリ笑った。



(う・・眩しい・・)


「わかった。ご馳走様」


と俺は恐縮して言った。



「ふふ。付き合ってもらえるんだもん」


と由美子はレジへ向かった。


ぺったんこの白いサンダルを履いた由美子はふわふわ歩いた。



俺はただ、見とれながら由美子の後を歩いた。