3.体育祭のご褒美


よし、俺の当初の目的は、ターゲットを落とすこと。


「オハヨー。由里ちゃん☆☆」



「・・・・おはようございます。」


やばい、前途多難カモ。



俺が次はどうしてやるか試行錯誤しているうちに朝のホームルームがはじまってしまった。


朝のホームルームは、いかにも真面目って感じの委員長様が進行するらしい。


前の学校は、先生だったからちょっとカルチャーショック...



「はい、それでは今日は、体育祭のことについて話し合いたいと思います。」



やるといっても、いまは七月の中旬。


もうすこしで夏休みがはじまる。

俺は、気になってターゲットに聞いてみると

めんどくさそうに


「うちはちょっと変わっててこの時期にやるんだよね。しかも校長大奮発で賞品は遊園地のペアチケットだし。」



ピクッ



ペアのチケットだと



「じゃあ、俺が勝ったら、一緒に行ってくれる?」



「はぁ?何でいかないといけないの」





「おねがーーーい」



「めっんどくさまぁ、いいよ。」



「えっ?」


「だからいいって言ってんの」




よっしゃあ!!!!




俺は少し調子に乗って


「じゃあ!連絡先教えて!!」


「教えるわけないじゃん」


。。。一刀両断。



でも、遊園地に行けるだけいいってもんよ



よし。今年の体育祭は楽しくなりそうだ。