1.ターゲット


暗い室内に男が2人。

「純也、今回のターゲットは

加藤由里。お前と同じ高2だ。


依頼人は、匿名 。依頼は彼女を落とすこと。ただし、お前は相手に対して特別な感情を抱くなよ」


「は?ガチで言ってんの?」



「ああ。いつもより少し難しいがこの依頼をクリアできたらお前を跡取りとして認めてやるよ。」


まだ認めてなかったのかよ、と心の中で毒づき、

「やってやるよ!」と純也は頷いた。

「じゃあ、一週間後からターゲットがいるS高に行ってもらうから。 ちなみに、調査員の県 健君も一緒に行くから。」

「ああ。」と頷き、純也は部屋を後にあとにした。」



一週間後、


ここが今日から通うS高か

ドン!!

「あっ、ごめんなさい。」

心の中では、なにぶつかってんだよ、ブス、と思っていたが捜査をする時に使える奴がいた方がいいから俺は

「ううん。大丈夫だから、君は?」


案のじょう彼女は目をハートにさせて

「はい????」と頷いた。

「じゃあ」といい、颯爽と去っていく


お れ

完璧だ

近くにいた県にも


「よっ、悩殺マシーン★」と


褒め言葉をいただいたぜ


この調子でターゲットも、落としてやればいいんだろう、


ちょろい ちょろい




*教室*


「キャーーー!!」


女子の悲鳴が聞こえる。



「こんにちわ。山本 純也です!」


「県 健っす、純也は俺の親友だぜ!」


さて、ターゲットはどこにいるのっかなー??



先生にこっそり耳打ちをした。



「俺の隣の席、加藤由里ちゃんにしてもらってい~い?」


若い女だったから簡単にイケた。 しかもターゲットの席の隣は空いていたみたいだし。


じゃあ、山本君はあそこに、県君はあっちに行ってね~。



県の席の隣は伊東 真琴とかいう世間一般的にはカワイイ子で有頂天になってやがる。



一方の俺の隣は



ちょーーう地味。


なんだこいつは...


なんか、すっごいヘンな眼鏡かけている...



あっ、でも眼鏡とればいいカモ!



ちょっと悪戯してみよっと



「おーい、加藤さーん!!」



反応ナシ。


彼女は本に集中していて俺の存在に気づいていない。


いや、フツー こんなイケメンがクラスに来たらどんな女子だろうと騒ぐだろ!



「おーい、おーい」



俺が大きな声をだしたからか、皆が振り向いた。


彼女も、俺の存在にやっと気づいて振り向いた。



サっと瞬時に眼鏡を取る。





!!!!!




か わ い い





皆が感歎の声をあげた。





だめだ。






探偵はターゲットにヘンな感情を抱いてはいけないんだから。