私あなたに、恋しちゃいました!!

 ーside 白杜ー


どうも、木野村 白杜です。


俺は今ある人物を探しています。


そいつはさっきまで、俺と喋ってたんです。


それで、いつの間にかそいつは居なくなった。


まぁ、居場所だいたい見当はつくんだけど…。


「あ、いた。おい、勝木ー!」


あるクラスを覗けば、探していた人物がいた。


俺は迷わずそいつの名前を呼び、教室の中へと入る。


「およ?」


およ?っじゃねーよ。


ったく…。


「お前さー、喋ってる途中でいなくなんなよ」


「あー、ごめんごめん!」


全く反省の色を見せず、勝木は笑いながら謝る。


「まぁどうせ、彼女の所だろうと思ったけどさ」


俺はため息まじりにそう言うと、勝木の隣の(多分彼女だと思う)子を見て、次にその子の向かいにいる子を見た。


「あれ?あんた……さっきの」


確か中庭辺りで、男に言い寄られてた…。


そう続けて言おうとすると、勝木の彼女が先に言葉を発した。


「え?何?美央、知り合い??」


勝木の彼女がそう言いながら、美央と言う子に話しかけた。


「へ?あ、いや、知り合いっていうか……。さっき?その……助けてもらって…」


美央と言う子は少しどもりながら、顔を赤くしていた。


そう言うと、勝木の彼女が。


「助けて……。えっ!じゃあ、さっきの話の人って……」


さっきの話???


どうやら美央と言う子は、勝木の彼女と俺の話をしていたらしい。


何でか知んないけど。


しかも、勝木の彼女に指をさされて、美央と言う子がコクリと頷いた。


「えっ!美央ちゃんそれマジ!?」


そこで何故か食いついてきた、勝木。


勝木は身を乗り出すようにして、美央と言う子に聞いた。


「おーい!月島ー!お呼び出しだぜー?」


そこで、運が良いのか悪いのか、美央と言う子にお呼び出しがでた。


美央と言う子は逃げるようにして呼ばれた方へ駆け寄った。


というか、苗字月島って言うのか。


月島 美央……。