祖父の書斎の前で大きな深呼吸をした。

何を言われても大丈夫なように気持ちを整えた。

少し服を整えて、

トントン


「志乃です。」


「入りなさい。」


部屋の中から祖父の返事が返ってきたので、書斎の扉にゆっくり手をかけた。


扉を開けてすぐに目に入ったのは祖父と父。

まだ誰かの気配を感じて部屋の中に足を踏み入れた。


そこには見たこともない男性が2人父の座る正面に座っていた。




「志乃、ここに座りなさい。」


父に声をかけられ、父の隣に座った。