北野なな、高校1年生。私にはすきなひとがいます。


「来たわよ~!!かなた様~!!」


「きゃ~!!いっいま見られた~!!!」


「きゃー!!今日もかっこいいです!!」


この騒がれている王子様この人が私の好きな人


川瀬かなた、私のクラスで幼馴染。



「あっ!なな、おはよ!教室まで一緒にいこ?」


「うん!」


こんな感じでいつもかなたと一緒に教室行くんだけど・・・


周りからのヤジがすごい・・・


「なんであんたなんかが、かなた様と・・・」


「あんな地味子がかなた様と・・・」


ひどい・・・確かにさ、私は地味だよ?眼鏡かけてて


化粧なんてしてないし・・・



「ついた~、今日も道のりは長かったな!」



「かなたが人気でイケメンだからじゃん!」


絶対そう!モテモテすぎて私には手が届かないよ・・・


「俺?しょうがねえじゃん!ってか今地味にほめたよな?」



「え?ほめたかな~?」


「え?今、人気でイケメンって」


アッ言ってるわ~恥ずかしいからとぼけておこ~


「ん?いったかな~あっ!りおん来たからいくね?」


「おっおう!」


ごかませたかな、なんとか


「りーおーん~!!お~はよ~!」


「あっ! なな おはよ~!」


この子は山崎りおん。私の中1のころからの親友!

いつも相談に乗ってくれたりするんだ!!


「あれ?今日は まこ と一緒じゃないの?」



「え?さっきそこまで、あっ!きたきた!!」



「ちょっと~!ほっていかないでよ~!!」


この子は、南まこ。高1の時からの親友

こっちもいつも相談に乗ってくれる

好きな人はかぶってるけど・・・



「あっ!なな さ!眼鏡やめてコンタクトにしようよ!」


「むっ無理だよ!顔よくないし・・・」



「大丈夫だよねっ!りおん!」


「うん!絶対かわいい!!」


そんなわけないよ・・・かわいくないと思うな・・・


「じゃあ、昼休憩にさ、いこ!つけに!」



「え??コンタクトもってないよ?」


つけたことないし、怖い気がするな~・・・


「大丈夫!この前つくっといた!」


「え??どうやって?」


「一緒に行ったじゃん!」


あれ?りおんと行ったかな・・・覚えてな~い!!


「馬鹿だな~覚えてないんでしょ?」


ちょっと、まこ様・・・図星です・・・



「そっそんなことないよ?おっ覚えてることもないけど・・」



「はいはい!まあまあ!昼休み行こうね!」



りおんが来てくれるなら安心だ!!!


「あれ、まこは来てくれないの?」



「ちょっとすることがあるから・・・」


しょうがないのか・・・


「告白でもするんじゃないの??」


「え??なっなんでわかるの!?」


まって、いま告白するって、、、えっ・・・


「まっまさか、かなたに?!」


「もー!!ななうるさいよ!!」



びっくりしすぎて大きな声で叫んじゃった


「そうだよ??好きなんだもん!」


「そっか~付き合えるといいね!!」


「そっそうだね!」


あ~かなたのタイプは昔からまこみたいなタイプだもんな



私にはそんな勇気ないな・・・



~昼休憩~


「なな!いこ!つけてあげるし、メイクもしたげる!」


「ほんと?でも、かわいくなる?」


「大丈夫だよ!!!絶対かわいくなるよ!!」


あーあー、りおんさんはテキトーそうだな





「ねえ!!できたよ??」



鏡を見た・・・


「え??こっこれ私??」




「そうだよ!!かわいいでしょ~!あっ!教室いこ!」




「え~??この顔で??むりむり!!!」



だって眼鏡かけてないし、メイクまでしてるんだよ??



「だいじょうぶだよ!!いくよ!!」



無理やり連れてこられた私


さっきから視線をすご~い感じるんだけど



「ねえ!りおん?すごい視線感じるんだけど??」



「それはね~なながかわいいからだよ!!!」



そんなわけ・・・


「なあ、あんな子学校にいたか??」


「かわいすぎでしょ??」


「ちょーかわいいじゃん!」



え・・・朝まであんなにみんなダサいとか言ってたのに



「ほらね!!!!かわいいんだって!!!あっ!まこ!」



「ん??りおんと・・・なな?!かわいっ!!」



かわいくないよね、そんなに



「まこは?告白どうだった?」



「付き合うことになった!!!」



やっぱりね。おめでとう・・・これからは一緒に教室まで


いけないな・・・



「おめでと~!!私たちもがんばらないとね!!なな!」



「え??あっ!うん!!」



今は、それどころじゃないんだよな



いくら分かってても、さすがにショックは大きいよね



初の失恋だな・・・



泣きたくなるな・・・



あ~、気持ちだけは伝えたいな。



あっ!!そうだ、黒板の端に書いてすぐ消して



気持ちをはらそ~



は~、放課後残ってよ~・・・