「清らかで美しい子だね…そして、男の子だ」


王室では

家臣たちが床に横たわり


王は縛り上げられ
女王は出産の疲れで
お互い身動きを取れずにいた


そんななかで1人笑みを浮かべ
生まれたばかりの子を抱き上げ
嬉しそうに見つめる男がいた



「その子を離せ…アルシエル」


「少しくらいいいじゃないか。いずれ、この子は僕の子になる」




アルシエルはそういって
絶望に満ちた表情の
王の元へと歩み寄った