「朝ご飯作りますよ。ご飯とパンどっちが好きですか?」
キッチンでご飯と食パンの在庫を確認しながら聞いてみたが、やはり返答はなかった。
振り向くと、いつの間に着替えたのか、制服姿の愛良さんが既に玄関で靴を履いている。
「もう行くんですか!?」
時刻はまだ6時半。
遠いんだろうな。
愛良さんの着てる制服、この辺では全く見ないし。
「いってらっしゃい!」
ドアを開け颯爽と出ていこうとする愛良さんの背中に声をかけると、今日一の鋭い視線が突き刺さった。
ドアを閉め、私に向き直る愛良さん。鋭い目つきにもしやビンタ!?と身構えたが、彼女はス、と目を細めただけだった。
「言っとくけど、私が来たからにはお兄のことは私が守るから」
「…はぁ」
「覚悟しといてよね!」
そしてバタンッ!とドアが壊れそうなほどの勢いで閉まる。
お兄のことは私が守る、か…。
愛されてますなぁ、キララ王子。



