甘い恋じゃなかった。








「で、誰なのこの女は」



とりあえずリビングに移動した私たち。


女子高生――愛良さんは、リビングに移動する途中も、ローテーブルを囲んで腰を下ろしてからも、絶えず私に鋭い視線を送り続けている。




「つーかお前はどうやってここ突き止めたんだよ」



おにぎりを咀嚼しながら面倒くさそうに桐原さんが聞く。あ、そういえば具入れ忘れた。



「そ、そんなの私の人脈でどうとでも…」


「また秘書の川村でも使ったか」




う、と愛良さんが分かりやすく言葉に詰まった。


ていうか、秘書って…?




「しっ質問を逸らさないでよっ!私はこの女が誰か聞いてるんだけど!」



「あー」



「彼女なの!?」



「あー?」



「それともこの女が無理やり押しかけてきてるの!?」



「あー…」



ってちょっと!面倒くさそうにしてないでちゃんと質問に答えてよ!?



おにぎり片手に耳をほじっている桐原さんを思い切り睨みつける。その視線を受けて、桐原さんが「…だってよ」と謎なことを言った。



「だってよ…って?」


「お前が誰かだってさ。質問に答えてやれよ」



ちょっ…丸投げかよっ!?