甘い恋じゃなかった。





隣を見ると、ぶす、と仏頂面でピンクの馬に跨っている桐原さん。


「っぶぶぶ…!!」


それを見て、笑いを堪え切れない私。



「おい何笑ってんだよ」


腕組みをしたまま、桐原さんが横目でギロリと私を睨んだ。



「いや…あまりに似合わな…」


「あぁ!?」


「いや失礼!あの、似合ってますね?白馬の王子様って感じで!さすがキララ王子!まぁ馬はピンクですけど。ぶぶっ…」



その時、ファンシーな音楽と共にゆっくりと床が回りはじめた。


ゆったりと、遊園地の風景が目の前を過ぎていく。



「お前…覚えとけよ、これ降りたら」


「もう!そんな仏頂面して場違いですよ!?ほら、ピース!」



パシャ、と写真におさめた桐原さんは、やっぱり仏頂面だった。