甘い恋じゃなかった。





いや違う、私はそんな変態じゃないし、桐原さんの寝顔があまりにもイケメンだから悪いんだよ、そうこれは全て桐原さんのせいなの!!




とりあえず全ての責任を桐原さんになすり付けることで落ち着きを取り戻した私は、洗面所でメイクを落とすことにした。



しっかりクレンジングをして、化粧水をつけて、乳液で蓋をする。



一晩化粧を落とさずに寝ると三歳老けるとかいうが、とりあえず今は忘れることにしよう。



その流れで昨夜の通勤服からようやく部屋着に着替える。

本当ならシャワーも浴びたいところだが、桐原さん一人を部屋に残しておくのはさすがに気が引けた。



メイクも落として、部屋着になって、ようやくいつものスタイルになった私。



ただ一つ違うのは、相変わらずスヤスヤと眠り続ける桐原さんの存在。


今のところ起きる気配は微塵もない。




正直昨夜のことを思い出すと彼が目を覚ますのが怖いーーが、かといって逃げるわけにもいかないし。



「…よし!」




私は少しでも気を紛らわせるため、桐原さんが起きた時のためにお粥を作ることにした。