あたしが目を覚ましたとき、目の前はすごくまぶしかった。




差し込むように日の光が目にきて、明るかった。





その瞬間、少しだけなつかしい頭の痛みが戻ってきた。





「んっ……」




ここはどこだ?まだ夢の中?



それとも、戻ったの?




最初はそう思ってた。



けど、すぐに亮樹兄ちゃんと茜さんが来て、ここは現実なんだってわかった。



亮樹兄ちゃんがあたしをぎゅっとしてくれて、茜さんが手を握っててくれたから。




久々に触れた体温は、すごく懐かしくて泣きそうになった。








「検査、あとどのくらいたったらやるのかな…」






それにしても。不思議な夢を見たなぁ。





けど、悪い感じはしなかった。




ちょっと、こころがあったかくなった気がする。






『こんどは、あたしがみんなに感謝を返すからね。』





「ふふっ…」




亮樹兄ちゃんが出て行く間際に言ったから、聞こえたかどうかはわからないけどね。



まぁいいや。




ちょっと気持が楽になったし。




「あーそれにしても、なにこの管。動きづらすぎるよー。」