「ねぇ、桜。大丈夫だから。もう1回話を聞いて。」


必死に言ってあたしの手をつかもうとする亮樹兄ちゃんをふりはらった。


「なにが大丈夫なの?あたしの辛いのわかってないくせに。......あたし、やだ。やんない。病気治さない。」


あたしの声がリビングに響いた。


亮樹兄ちゃんの顔は見えない。けど、すごく悲しそうなオーラをはなっているのはわかる。


「いっかい落ち着いてよ。もういちどちゃんと話してあげるから。」


あたしは思い切り首を振った。


「しってるよ!わかってる。再発でしょ?!もうわかってるから。何をしてどんな治療して、どんだけ辛いかも!」