亮樹は無理やり笑った。
「いやっ……ほんと、よかったと思って。翔みたいな友達がいて。」
翔は首を振った。
「俺は…亮樹先生の方がすごいと思う。
ほんとは血はつながってないのに、ほんとに桜のことを愛してるってわかる。
桜の親代わりと、主治医と。二役もやってさ。」
亮樹の目からまた涙が一粒、流れた。
「…そんなの、翔は考えてたの?」
思った以上の大人の発言に、亮樹は内心驚いていた。
ふっと笑う翔。
「そんなの、ずっと思ってるよ。
俺だって、いちよう桜と同じくらいの年数、亮樹先生と一緒にいるから。」
亮樹は微笑むと、翔の肩をぽんぽんっとたたいた。
「じゃあ…お願い。できるだけ、桜のそばにいてあげてくれないかな?
もちろん、無理なんてしなていいから。けど…」
「来る。」
桜の前髪をかき分ける。
「翔…ありがとう。」


