ピ、ピ、ピ、ピ…



早速出た検査結果をながめた。




「どうですか…亮樹先生?」



心配そうに隣から覗き込む茜さん。


んん、…前より、悪化してる…。



検査結果を見る限り…前回のより悪くなってる。



「…やっぱり、悪くなってましたか。」



小さくか細い声で言った。




「あぁ…原因はまだ。けど、一時的にって場合はあるし、とりあえず調べ…」



「そうじゃないんですね?」




俺の話をさえぎって聞こえてきた凛とした声。



真剣な顔でこちらを向いている。



「茜さん?」





茜さんはふぅと息をつくと。



「亮樹先生、私、長い間桜ちゃんのこと見ています。」



意味深に言うと、目線を下に落とした。




…わかってる。



「絶対に、悪化してますよね?
いくら私でも、わかるくらいですよ。原因はそれですか?」




俺は首を振った。



「悪化してるというか…それほど変わりはないんだ。

けど…他の場所が炎症を起こしていたり…痛みが起きていたり……」




俺は自分であせる気持ちを抑えながらも、思った。




「亮樹先生…私は、桜ちゃんが小さいときから見てます。

けど…先生はそれ以上に桜ちゃんを見てるはずなんです!」




目を少しだけ赤くして、こっちを見る茜さん。