恐る恐る聞くと、おそれていた答えが帰ってきた。
「... ごめんな。前の部屋よりはそうなることが多いとおもう。」
「... そっか。」
あたしは、ベッドに座った。寝て、顔までは布団をかぶった。
布団の中は苦しい。けど、胸の方がもっと苦しい。
苦しくて苦しくて、破裂しそう。
亮樹兄ちゃんは、しばらくここにいて、あたしの頭をなでたり、背中をトントンと叩いたりしていた。
うん。そうだよ。ここで抵抗したって、泣いたって、結局やるのは変わらないんだよ。
それは、わかってる。
あたしは背中を向けたままポツリと言った。
「もう、大丈夫だよ。だから... お仕事戻っても大丈夫。」
そう言って、机に教科書をならべた。
ついこの間、学校から届いた高校の教科書。
「そっか…わかった。また来るから。」
ドアが閉まった途端、あたしは、震える右手で教科書を下に落とした。


