場所が変わってプレイルーム。
いつもなら、ちっちゃい子どもでいっぱいのはずだけど、今はちがう。
子供向けのおもちゃや本がたくさんある場所に、あたしたちが集まるなんて、なんだか不思議だけど。
「じゃあ、2組最後のホームルームはじめるぞー!」
学級委員の子が声を張り上げた。
すると、みんなの歓声がお部屋に響く。
「じゃあ、まずは合唱のプレゼントです。」
さっきとうって変わって、しんとした空気になる。
... あ、そっか。だからピアノね。
あたしは隣にいる翔を肘でつついた。
「ねえ、もしかして翔が伴奏するの?」
小声で言うと、苦笑いされた。
「んなわけねーだろ。俺学校では弾いたことないし。」
やっぱり。
翔は小さい頃から習ってて、ほんとはすごいピアノ上手なのに、恥ずかしいからとか言って弾かないもんね。
だから、みんなは翔がピアノを弾けるってこと自体知らないもん。
... 翔が弾いたらみんなびっくりするだろうにな。
「ねぇ、あとで、前に弾いてたメドレー発表したら?」
「バカ言うなよ... こんな最後に。」
「えー、最後の最後だからいいんじゃん... 」
そんなことを話してると、横から実優が。
「そこっ、仲良しなのはわかるけど、今は話すなっ。」
... あなたの声のほうが大きいです。
っていうか、いちいち仲良しとか言わなくていいから。
みんなこっち見てるし、翔なんか隣から肘でつかれてるし。


