すると突然、亮樹兄ちゃんがあたしをぎゅっと抱きしめた。
「ちょっ、りょーき兄ちゃん... 」
「ふっ.....桜もまだ子どもだね。俺がいないとダメか。」
は、はぁ?そ、そんなことないしっ!
っていうか、いいかげん離してよ...
けど、亮樹兄ちゃんは離すどころか、もっとぎゅっとしてきた。
「桜、気にしなくていいんだよ。そんなこと。
っていうか、こんなことでいちいち傷ついてたら、今までたっくさんあったろ?」
... そんなに言ってないよ。
でも、なんだか落ち着いて安心して。
体の力を抜いて、そのまま身をあずけた。
「... あと、治療もよくがんばったな。
ここまで我慢できるとは思わなかった。」
... 完全にバカにされたよね、今。
「... 亮樹兄ちゃん、あたしだってもう高校生だよ?頑張れるもん。」
「そ?俺にとってはまだまだ子どもだね。」
...... もういいや。なんでも。
あたしは亮樹兄ちゃんから離れると、ため息をついた。


