「え... 」
上を見上げると、私服姿の亮樹兄ちゃんがいた。
え?私服?どうして... お仕事は?
すると、亮樹兄ちゃんが笑った。
「桜、久しぶりにいろいろ話そうよ。」
あたしの頭の中、はてなでいっぱい。
いや、さっきまで話してた... 。
すると、亮樹兄ちゃんはふふっと笑った。
茜さんがぴょこんと出てきて。
「ずっとお医者さんの亮樹兄ちゃんだったもんね?桜ちゃん?」
あ... そういうこと... 。
亮樹兄ちゃんは、あたしの腕をつかんだ。
「行くよー。あ、どこにする?病室... はいつもと変わんねーか。
とりあえず行くぞ。」
そのままずるずると引きずられていくあたし。
後ろを見ると、茜さんがグッとポーズ!
... いやいやいやっ!
えぇ~っ。あたしが素直に話せないのを知っておきながら... 。
あたしは、亮樹兄ちゃんに連れていかれ、駐車場に入った。


