茜さんに手を引かれ、やって来たナースステーション。
まだ昼ってこともあって、小さい子もたくさんいる。
あいかわらずにぎやかな小児科病棟。
「あっ、いたいた。亮樹先生~」
茜さんはあたしを残して、ナースステーションの中に入った。
「はぁ... 」
おもわずしゃがみこむ。
何をするの... ?謝る?... 謝りたい、けど。
茜さんの方を見ると、亮樹兄ちゃんと話していた。
「無理。... 無理だよ。」
ぶんぶんと首を振る。
なんか、素直になれない。
謝りたい気持ちはあるけど、できない。
なんか... 自分が自分じゃないみたいで。モヤモヤする!
だれも話したくないし、... けど、話したい...。
んー、わかんないよ。
そのとき、頭に手が触れた。


