「だからさ?」 亮樹兄ちゃんがあたしの頬を両手でつつんだ。 「えっ?」 「今は2月の中旬だし、卒業式はたしか3月の中旬でしょう?」 う、うん...。 「じゃあ、もうはやくはじめて、1週間半は治療して...それで桜の体が大丈夫なら、卒業式だけは出れるかもしれないね。」 亮樹兄ちゃんは微笑んで言った。 えっ...!? ほ、ほんとに? 「り、亮樹兄ちゃん...それ本当?」 パアッと笑顔になって、言った。