「はい、おしまい。ちょっと待っててな。」
そう言うと、今度は自分の指の止血をして、手当てした。
いたそうで、顔をしかめてたけど。
「... 桜、手が冷たい。」
そう言って、暖房をつけた。
お風呂のおけにお湯を入れて、手を入れる。
毛布を上からかけてくれて。
そしたら、またぎゅっと寄せられた。
無言の時間が、長く感じる。
「桜、冷たい... 。
.....どうしてこんなことしてたの...!!」
亮樹兄ちゃんの声が震えてた。
その声は、怒りのような悲しみのような...。
とにかく、あたしが今まで聞いたこともない声。
肩に顔を乗せて、されるがままに身をあずけた。
亮樹兄ちゃんの後ろの先に、さっきまで握っていたカッターが転がっていた。
あんなの... 持ってたっておもうと、身震いする。
なんでだろうね... さっきまではなんともなかったのに。


