体が勝手に動いて、走りだしていた。 ...... いや。逃げていたのかもしれない。 あの先生から 治療から そして、自分の病気という現実から。 ダメってわかってる。はず。 けど、嫌だ。やりたくない。逃げたい。 そんな本音が、そのまま体で受け取って、動いてる。 「はぁはぁはぁ... 」 無我夢中で走り続けていた。 どこにいくあてなんて、ないのに。 風が、ピュッと体に当たって冷たい。 ... あたし、このままどうなってもいいかも。