あたしは、思わず茜さんにしがみついた。



「うわぁぁんっ...あの先生やぁだっ!

怖いよ... 」



「桜ちゃん... ごめんね。上原先生、悪気はないんだけど、すこし強引なのよね。」



困った顔で、あたしの頭をなでる。




無理... あたし、あの先生やだ。


亮樹兄ちゃん... 亮樹兄ちゃんがいい...。



少し厳しいところもあるけど、すごく優しくて、あたしが怖がってて強引にすることなんてないもん。

落ち着かせてくれるもん。




背中がズキズキと痛みが増す。

涙も止まらなくて、不安で。




でも、検査の刺した痛みより、


心の傷の方がよっぽど痛かった。