「茜さん...」 茜さんはすぐさまあたしに駆け寄った。 手をぎゅっと握られた。 その手はすごく暖かくて、優しい。 「桜ちゃん大丈夫?まだ苦しい?」 心配そうにあたしの顔を見上げ、脈を測ってる。 「うん。まだ少しは...」 ”そっか” とあたしの頭をなでた。 「マスク、はずす?」 枕元に置いた酸素マスクを指差した。 ん...もう大丈夫かな。 「はずす.... 」