「桜っ?!大丈夫か?」



呼びかけても応答なし。

ただ、必死で息をしている。額には汗をかいて。




受験は...終わったんだよな。


ってことは、そのあとすぐに倒れちゃったのか...。




「...亮樹先生?」


隣にいる看護師さんに、声をかけられハッと我にかえった。




まずい。完全に動揺してた。




「あっ、すいません。とりあえず点滴で様子をみましょう。

そしたら落ち着くはずです。その間にいろいろ検査を済ませましょう。」




「はいっ。」




点滴を持ってきて、そっと制服の袖をまくりあげる。

針を刺すと、固定した。






俺はただ桜の顔を見ることしかできなかった。