あたしは、これまでの経緯を話した。体調のこと、大会をどうするか、練習のこと。 翔はびっくりして動かないし、実優は今にも泣きそうな顔してる。 でも、それでも動じないのは広宮先生で。 「そう...。それは大変ね。でも、大会に出れないって決まったわけじゃないんでしょ?あくまで、練習を休むってだけで。」 それを言った瞬間、ふたりとも肩がピクッて動いた。 「そうだよ!練習に出れないからって、大会に出れないことないっ!」 うんうんうなずいて、そう言った実優。 えっ、でも!でも...。