それは、意外にもわかりきっている約束だった。
桜は実優ちゃんと翔と同じ高校を受けるから、受験会場で会うのは当然なこと。
でも、桜にとっては“あたりまえ“ では決してない。
もしかしたら、当日までに体調がうまく戻らないかもしれない。
もしかしたら、順調にいっても当日に突然どうなるかわからない。
...だから、ふたりにとってはいっけんささいにみえる約束でも、じつはすごく大きい約束だったりする。
ここは...ちゃんと約束させてあげなきゃね。
まぁ、桜ももちろんそう思ってるからな。
「...わかった。約束な。」
そうほほえむと、ふたりは笑った。


