近くの待合室イスのソファーに座らせる。
「なあ、ふたりとも。届けてくれるのはうれしいけどさ。もうそろそろ勉強に集中しな?受験まであと1ヶ月もないだろ?」
すると、実優ちゃんは微笑んで。
「大丈夫だよ。まだ1ヶ月切ったばっかりだから。まだ時間ある。」
一気に飲み干す翔。
「うん。それに桜も受験受けるんだろ?ならお互い様だって。」
ふたりとも、すごく優しい子なんだって身にしみてわかるな。
でも、ここで折れるわけにいかない。
俺はふたりの前にしゃがんで目線を合わせた。
「...わかった。でもさ?しばらくはおやすみしない?ふたりが届けてくれて、桜もすごく喜んでるよ?
だけど、もしそのせいで受験に受からなかったってなったらさ、そのほうが桜も...もちろん俺も悲しいんだよ。」
そう言うと、ふたりは顔を見合わせ、再び俺の方を向いた。
実優ちゃんは真剣な顔で言う。
「じゃあ...受験当日、桜と会えるって約束してくれる...?」


